2019年9月19日木曜日

漢字は「全生涯を捧げるほど」難しい?昔から欧米人は、日本語の漢字について勝手に誤解していた

16世紀の外人、漢字を「難しすぎる」と勝手に評価する


アルファベット22字ですべてを表現できるローマ字と、いろは47+1(ん)文字に加え多数の漢字を使う日本語とを比較している
(『彼らは仮名 cana の ABC 四十八文字と、異なった書体の無限の文字とを使って書く』)。
そして、ヨーロッパ人は書物から技術や知識を得るのと対照的に、「彼らは全生涯を文字の意味を理解することに費やす」とした。
(引用元: Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%AC%A7%E6%96%87%E5%8C%96%E6%AF%94%E8%BC%83)

漢字は便利で実用的、効率的な文字だ
これは16世紀に来日した宣教師のルイス・フロイスが著した「日欧文化比較」の一部です。

日本とヨーロッパ諸国との文化的違いを詳細に記録した書籍です。
日本のあらゆる文化を西洋人たちに詳しく伝えた良書ではありますが…

一箇所、とんでもなく間違っている部分があります。

そう。上に言及された、日本語の漢字についてのあまりにも無理解な説明のことです。




「全生涯を漢字の意味を理解することに費やす」← とんでもない誤解である


そもそも日本で使われる漢字が、単に「複雑に見える」だけで、単に「文字数が」多いだけで、宣教師フロイスは軽率にもこのような間違った偏見を持ってしまいました。

まぁ、ヨーロッパ人から見れば異文化ですから、多少難しいと感じるのは仕方ありませんが…

当然ながら「生涯を漢字の意味を覚えるだけで費やす」…全く誤解です。

「数千字におよぶ漢字」と言われていますが、
向こうの言語だって「数千数万のつづり」があります。

我々が生涯を漢字の意味を覚えるだけで費やすなら、
欧米人たちだって「生涯を数千数万のつづりを覚えるだけで費やす」だけでしょうが。


昔からの漢字に対する根深い偏見、もうそろそろ辞めよう


「ヨーロッパ人は書物から技術や知識を得る」としていますが…
それは我々日本人だってそうです。

むしろ、日本人たちは表語文字である漢字の長所を十二分活用して、
書籍から技術や知識を、より効率的に吸収していますよ。

今でこそスマホの普及によって読書率が急激に落ちてしまいましたが…
かつては世界屈指の読書大国であって日本じゃありませんか!

(一部不便なところもあるものの) 総合的に考えれば、
我々が使う漢字は、けっこう便利で効率的な文字であるのは明らかです。

にも関わらず、既に16世紀あたりから欧米人たちは漢字に対する根拠のない偏見を持っていました。
単に自分たちのアルファベットと違うだけで、漢字というものがどんなに作動するかも深く考えす…

こういう漢字に対する根も葉もない偏見、そろそろやめてほしいんです。