常用漢字って2000字もある… しんどくない?
日本語の常用漢字は1945字、おおよそ2000字近くも存在します。
表外漢字まで合わせて3000字にまで及ぶでしょう。
日本語を学ぶに2~3000字も文字を覚えなければならないって…
一見しんどくて気の遠くなるような作業にみえますね。
特に欧米人たちはこの2~3000字あまりの漢字のせいで
「日本語は難しい」と感じてしまいがちです。
(真実は、アルファベットだけのつづりを何千何万とおりも一々覚えなければならない英語などもたいして変わらないですが、学習量と負担の面で
参考: 漢字は字数が多くて非効率的? それを言うなら英語だって同じである)
最初の150字で50%、次の350字で80%
もし「常用漢字2000字」がどうしても無理にみえるなら…
では見方を変えてみましょう。
これは2000字ではなく、「150字 + 350字 + 500字 + 1000字」だと。
日本語で使われる漢字の中で50%は…
たった150字でカバーできます。
この一番よく使われる「最初の150字」さえわかれば、
実生活における漢字語の半分以上を理解できるわけです。
そして次の30%…合わせて80%の漢字は、
この150字の次によく使われる350字、
合わせて500字でカバーができるのです。
実生活の漢字の中で〇〇%が… | 〇〇字でカバーできる |
50% | 150字 |
80% | 500字 |
94% | 1000字 |
99% | 2000字 |
さらに次の500字(合わせて1000字)で94%
次の1000字(都合2000字)によって99%がカバーされます。
もちろん日本語では漢字1文字だけでなく、
2~3文字を組み合わせた熟語もたくさん使われてます。
それを考えても最初の約300単語だけで50%、
700~800単語さえわかれば80%の漢字語が理解できるのです。
漢字2000字って決して多いわけでも非効率的でもない
「常用漢字2000字」とだけ聞くと、なんか恐ろしいほど複雑でしんどそうにみえますが…
ごく一部の漢字だけで全ての語彙の半分以上を占めてる点を考えれば、
それほど苦にならないはずです。
そもそもどの言語を学んでも、
最小限必要な基礎単語はおおよそ数百~1000前後くらいで、
ネイティブなみに使いこなすには10000前後の語彙が必要なのは同じです。
「簡単」なはずの英語も、「複雑で不便」なはずだった日本語の漢字も
たいして事情は変わりません。
漢字だけが異常に覚えるべきことが多くて不便で非効率的だ…
そんなはずは決して無いです。