2019年8月18日日曜日

日本語の漢字は読み方が多いから不便だ?そんなはずが無い

100通りの読み方がある漢字?


漢字は便利で実用的、効率的な文字だ「よく日本語の漢字は読み方がいくつもあるから難しくて不便だ」といわれてますね。

たしかに1つの漢字に音読と訓読がいくつもある点で、
日本語の漢字は複雑で難しいように見えるかもしれません。

中には読み方が4つも5つもある字もありますね。

特筆すべきなのは『生』という漢字でしょう。

『生』は、音・訓読あわせて少なくとも16通りの読み方があります。
あくまで「少なくとも」ですよ。
一説のよると『生』の読み方は、なんと100以上も存在するとも言われています。

ごく一部の事例だけで日本語の漢字が「不便」だと勝手に決めつける?


「同じ漢字で読み方が複数もある日本語は非効率的で不便だ」
と主張する人たちがいます。

そしてそんな人たちに限ってこの『生』などの「ごく一部の特別な漢字」ばかり持ち出していますね。


そもそも『生』などは日本語の漢字の中でも「極めて異例的」な存在ですよ。

そんな普通から大きく外れたごく一部の字だけばかりを取り上げて…
「日本語の漢字は複雑だ、不便だ」と決めつけるのは、全くお門違いであり、とてつもない偏見でしょう。

平均しておおよそ2つくらい。漢字の読み方って、そんなに多くはない


読み方が4つも5つも、はては100以上ある字もあるのは事実です。
だが逆に、音読だけで1つ、あるいは音読がなく訓読だけで1つしかない字も多くあります。

全体的に見ると日本語の漢字の読み方は、平均して2つくらいしかありませんよ。

一つの文字に読み方が2つもあるって…
まあ、その点に限れば、難しいといえば北京語や朝鮮語と比べて難しいのですが…
(北京語も朝鮮語も、1つの漢字の読み方がほぼ1つに固定されています。
代わりに北京語は声調が4つもあり、朝鮮語は発音そのものが複雑なんですが…)

でも『生』のようにごくわずかしか存在しない「異例中の異例」だけを取り上げ、
日本語の漢字は恐ろしいほど不便で複雑だと主張するなど、全くの見当違いでしかありません。