2019年9月4日水曜日

なぜ漢字を使うのか? 便利で効率的な文字だから

漢字は非合理的で使い勝手が悪いか?


漢字は便利で実用的、効率的な文字だ
「なぜあんなに不便そうな漢字をわざわざ使うのか」という声を未だによく耳にしますね。

「漢字は複雑で難しく効率的でないが、古くからの習慣であるから『仕方なく』使っているのだ」というのが彼らの主張ですが…

果たしてこれは本当でしょうか?


もし漢字が本当に不便だったら、とっくに使われなくなったはず


そもそも「漢字が複雑で非合理的だ」というのは、全く根拠がありません。
漢字は効率的で使い勝手の非常によい文字です。


もし漢字が本当に使い勝手の悪い文字だったら、とっくに使われなくなったはずです。

表語文字である漢字は、音より優先して、まず意味と概念をイメージとして直接的に表現するための文字です。

アルファベットなどの表音文字だったら「つづり→音韻→意味」というプロセスを辿るようになります。

一方、漢字など表語文字を接する場合は(音のほうはすっ飛ばして)先ず「形→意味」の短いプロセスで、直接的に意味と概念を掴むことができます。

もちろん、漢字の読み方(音)もけっこう重要ですから、完全に無視できるわけではありません。

それでも音はいったん二の次にして、まず視覚イメージから直に意味を把握できるというのが表語文字である漢字の大きな特徴でしょう。

このような漢字の性質によって、高度な抽象的概念も比較的たやすく効率的に理解することができます。

そしてこの漢字の長所を十二分活用することで、
われわれ日本の文化と学問が大きく発展することができたのです。

(当然ながら、もっぱら漢字だけで日本がここまで発展できた、
というわけじゃありませんね。

他の様々な要因によってわが日本の文化はここまで成長することができました。

それでもその中で、日本文化における漢字の役割は、決して無視できないのでしょう)


我々が使う漢字は、実用的で便利な文字である


一部から囁かれている、漢字に対する「誤解」とは裏腹に、漢字は実用的で便利な文字です。

いくら古くからの習慣とはいえ、もし本当に不便で非合理的な文字体系だったら、とっくに使われなくなったはずです。

高度な思考と概念にも比較的に容易くアクセスできる効率的な文字体系だからこそ、
わが日本の学問と文化を強く後押しし、今でも変わらず使われるのではありませんか。